砂糖の秘密と性質

砂糖は脳のエネルギー源

脳はどの臓器よりも多くのエネルギーを消費します。

でもそのエネルギー源となるのは通常ブドウ糖だけ。

砂糖はご飯やパンに比べ吸収力があり、

エネルギーをすばやく回復させる速効性のエネルギー源です。


砂糖は植物性の天然食品

砂糖はサトウキビ、サトウダイコン(ビート)から作られています。太陽の光を浴び大地で育ったサトウキビは茎に、サトウダイコンは根に甘さをたっぷり蓄えます。その甘さを取り出して結晶させたものが砂糖です。砂糖は大地で育った天然食品です。

サトウキビ

日本では沖縄県、鹿児島県、海外ではオーストラリア、タイ、ブラジル等、高温多湿の熱帯、亜熱帯地方で栽培されています。収穫したサトウキビのしぼり汁を濃縮して原料糖を作り、船で精糖工場に運びます。

サトウダイコン(ビート)

ホウレン草の仲間で日本では北海道、海外ではヨーロッパやロシア等、比較的冷涼な温帯で栽培されています。生産地にて丁寧に不純物を取り除き、きれいになった糖液を加熱し、濃縮した後に結晶を作ります。


砂糖の白さは天然の色

砂糖の主成分のショ糖は無色透明の結晶ですが、白く見えるのは、光の乱反射のためで、雪が白く見えるのと同じです。


砂糖は炭水化物

砂糖はご飯やパン、パスタと同じ炭水化物です。だからカロリーも1g=4kcalと同じです。砂糖もご飯も、最終的には体の中で同じブドウ糖に消化され、脳や体のエネルギー源として使われます。

砂糖には親水性・保水性があります

お肉に砂糖をもみこむと砂糖がタンパク質(コラーゲン)と水分とを結びつけ、お肉をやわらかくします。また、砂糖は抱え込んだ水を離さないので、砂糖をたっぷり使ったお菓子はいつまでも固くなりません。


砂糖は泡を安定させる

卵白や生クリームを泡立てて、メレンゲやホイップクリームを作るとき、砂糖を加えると泡立ちがよく、できた泡がなかなか消えません。


砂糖はジャムやマーマレードをゼリー化する

果物に含まれるペクチンがゼリー状に固まったものがジャムやマーマレードです。ペクチンがゼリー化するのは、砂糖がペクチンを網目のようにつなぎ、水を抱え込むためです。


砂糖はでんぷんの老化を防止

すし飯に砂糖を加えると固くなりません。砂糖にはでんぷんをしっとりと柔らかく保つ働きがあります。


砂糖はパンをふくらませ、おいしそうな焼色をつける

砂糖はイーストの醗酵を活発にし、生地をふっくらとさせ味を良くします。また、卵や小麦粉のタンパク質と砂糖が作用しあって、おいしそうな色と香ばしさを出します。




砂糖は脂肪の酸化を防ぐ

ケーキやクッキーなど、脂肪を使った食品に砂糖をたっぷり入れると、脂肪が酸化せず味が悪くなりません。砂糖の濃い溶液には酸素が溶けにくいためです。


砂糖は腐敗を防ぐ

砂糖はカビ、細菌の繁殖に必要な水分を吸収して繁殖できないようにします。でも砂糖の量が少ないと防腐効果がありません。防腐効果を出すためには、少なくても全重量の半分以上の砂糖を使う必要があります。

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